ブロンズ色の新芽が美しいコーヒーの木|ブロンズ色の品種と条件を解説します

ブロンズ色の新芽が美しいコーヒーの木|ブロンズ色の品種と条件を解説します

新芽がブロンズ色のコーヒーの木を探しているけど、なかなか見つからないというご相談をよくいただきます。

10を超える品種を見てきた経験から、

  • 美しいブロンズ色の新芽が出る品種
  • ブロンズ色になる条件

について解説します。

ブロンズ色の新芽が出る品種について

ティピカ(Typica)

※冬(11 ~ 2月あたりの乾燥している時期)に撮影したティピカ。ブロンズだけど緑に近い色をしています。

ブロンズ色の新芽が出る品種として一番有名なのは、原種に近いと言われているティピカ品種です。

※ハウスで遮光され、高湿度の環境で育てられていたティピカ。かなり珍しい個体で赤紫色の新芽を出していました。

葉が比較的細長く、青銅色や茶色、中には紫に近い色の新芽を出し、とても綺麗な葉の成長を見ることができます。
味わいが非常に良いと言われていますが、反面病害虫に弱く収穫量も低いことから、現在では少なくなってきている品種です。
現在、世界で栽培されているコーヒーの品種はティピカとブルボンを親とした品種が多く、今日のコーヒーの品種の親と言われることもあります。

カツアイ(Catuai)

カツアイは中南米を中心に栽培されている品種です。
カツアイはカツーラとムンドノーボの交配種で、安定した収量と良好な味わいが実現できると言われている品種です。

※色が薄い時期に撮影したため、緑色に近いです。一番濃い時期は赤茶色のような色をしていました。

新芽がブロンズ色であることを確認できているのは沖縄で栽培されているカツアイだけですが、国外のカツアイも同様にブロンズ色の新芽を出す可能性があります。

ハイブリッド系(カティモール、サルチモール等)

ハイブリッド系とは主にカツーラとティモールハイブリッドの交配種です。
ティモールハイブリッドはアラビカとロブスタの交配種で、病害虫に強く収穫量も多いという特性があります。

ティモールハイブリッドと小型で管理しやすいカツーラを交配させることで、収穫量と病害虫への抵抗力と収穫量を増大させながら、アラビカ由来の味わいの良さも持ち合わせた品種です。

ハイブリッド系の品種は数多く存在しており、カティモールやサルチモールといった総称で呼ばれる品種群が存在しています。

以下の写真はレンピラという品種ですが、レンピラ以外にもブロンズ色の新芽を出す品種が多く存在しております。


※一番濃い時期だと茶色の葉を出します。

注意点ですが、グリーンの新芽を出す品種も多いため、ハイブリッド系だからブロンズの新芽というわけではないです。

ブロンズ色の新芽が出る条件

ティピカ等の品種であればブロンズ色の新芽が出ますが、時期によってはグリーンになることもあります。

※直射日光があたり35℃を超える環境下でのティピカ。7 ~ 9月は基本的にグリーンの新芽を出します。

※茶色の新芽を出すレンピラも夏場は普通の緑色の新芽が生えてきます。

ブロンズ色の新芽が出る条件としては

  • 15 ~ 25℃
  • 曇りや雨が続く天候
    • 強い直射日光が当たらないこと
    • 湿度が高いこと

を満たしているときに、より濃く綺麗なブロンズ色の新芽を出します。

逆に、30℃を超え、直射日光が強い環境ではブロンズ色の新芽を出す品種もグリーンの新芽を出すので、環境によって新芽の色が変わる可能性があります。

この現象について科学的な根拠を探すことはできておりませんが、経験則としてティピカやレンピラ、カツアイの全てが当てはまりますので、おそらく多くの品種に当てはまると思います。

まとめ

以上がブロンズ色の新芽を出すコーヒーの木の品種の一例と条件についてでした。

一般的に販売されているコーヒーの木の新芽はグリーン色が多いので、なかなかブロンズ色の新芽の木を購入する機会がないかと思います。

時期によっては当店でもブロンズ色の新芽を出すコーヒーの木を扱っていることもありますので、ぜひショップを覗いていってください!